なぜ、日本はジャパンと呼ばれたか 漆の美学と日本のかたち
◆内容紹介
漆の本質について、わかりやすく解説。
グローバル化する現代、日本の文化を伝えるための手引きになる一冊。
日本のかたちは、自然とアートが魂を媒体として生活に融合しているスタイルから生まれた。
本書は、日本人の魂の器を言われた漆の器と日本人の関係を解き、忘れられていた日本のかたちを明らかにする。
◆著者プロフィール
中室勝郎 (なかむろかつろう)
漆芸プロデューサー。
文化年間創業の輪島屋善仁八代目当主。
昭和五十八年に日本初の漆器のデザイン会社や漆の空間・漆サロン「花ぬり」を開設。
平成二年には、明治の町屋「塗師の家」を復元し、日本で最も美しい漆の町家と専門家に評価されるものとする。
また、独自に岩手県浄法寺で漆器業界では初めての漆の植林を行うなど、日本漆芸史上最良の物づくりを目指して、技と意匠の制作に全力を尽くしている。
その傍ら、日頃の研究を生かし、朝日新聞の風土コラム執筆や、NHK中部地方番組審議会の委員及び副委員長、漆文化に関しての講演を行うなど、精力的な活動をしている。
現在、輪島漆器商工業協同組合相談役。
著書に『漆の里・輪島』(平凡社刊)の他、郷土史・民俗研究コラムなど多数ある。