LEDと曲げわっぱ -進化する伝統デザイン-
◆内容紹介
未来を形づくる仕事 - 橋本夕紀夫の世界
「和」に対する関心も高くなってきている昨今、
日本の職人技の素晴らしさをかなり前から認識し、
作品に積極的に取り入れてきたのが
インテリアデザイナー橋本夕紀夫である。
日本の伝統的な様式や技術の中には未来を形づくるヒントがある。
橋本は、ものづくりの現場で知り合った職人たちの
技術や考え方に接したことから、この考えに至る。
職人の仕事を信頼し対話を繰り返して、
懐かしさもある一方で、モダンで最新の「かたち」を生み出していく。
醸成されたその「かたち」には、従来の伝統工芸、
伝統的なエレメントの域を超えた新しいデザインがある。
本書では、この新しいデザインのあり方を、
「伝統技術」「職人が語る」「伝統的様式」
「伝統工芸の未来へ、世界へ」を切り口に浮き彫りにする。
目次
はじめに
1 伝統の技から生まれる「進工芸」
漆 未知なる可能性を秘めた自然素材
左官仕事 土と鏝から生まれる万能表現
木工技術 ハイテクとローテクの共存
泊 侘び寂びと華美が同居する
和紙 空間を自在に変幻させる和紙ズム
ファブリック 進化し続ける布
日本伝統技術の祭典「ザ・ペニンシュラ東京」
2 職人が語る
漆 自然がくれた宝物 斎藤寛親
左官 伝統を守るための新たな挑戦 久住有生
曲げわっぱ 伝承ではなく伝統であること 栗盛俊二
西陣織 伝統と革新の京都クオリティ 斉藤上太郎
3 日本の伝統的美意識とデザイン
間合いを楽しむ
踊る格子
使い回しの美学
光を愛でる
石の意思
遊びから生まれる新しい日本のデザイン
4 日本のエンターテインメントを世界へ、未来へ
対談1 伝統工芸の未来 立川裕大×橋本夕紀夫
対談2 日本のデザイン、世界へ 渡辺真典×橋本夕紀夫