火星にいった3人の宇宙飛行士
◆内容紹介
=記号論哲学者のエーコがおくる、平和をかんがえる絵本=
アメリカ人とロシア人と中国人の宇宙飛行士3人が、
火星に一番乗りするぞと、意気ごみますが同時に到着してしまいます。
いがみ合う3人の前に、火星人があらわれます。
その恐ろしい姿におののいた3人は、力を合わせて火星人とたたかおうとしますが……。
姿かたち、話す言葉や住む場所が違っても、
喜びや悲しみ、痛みを感じるのはみんな一緒。
だから人間は、相手をわかり、いっしょに生きることができます。
世界的に高名なイタリアの哲学者・思想家・作家のウンベルト・エーコの文と、
20世紀イタリア抽象画を代表するエウジェニオ・カルミの絵が合体。
「お互いを知ること。理解し合うことの大切さ」を子どもに伝える傑作絵本です。
◇ ウンベルト・エーコ 哲学者・思想家・作家
1932年イタリア生まれ。記号論で知られる。ボローニャ大学教授。ハーバード大学教授ほか、各地の大学で教鞭をとる。
邦訳された作品に『薔薇の名前』(東京創元社)、『フーコーの振り子』(文春文庫)、『バウドリーノ』(岩波書店)、『記号論』(岩波書店)、
『開かれた作品』(青土社)、『中世美学史』(而立書房)、『歴史が後ずさりするとき』(岩波書店)など多数ある。
◇ エウジェニオ・カルミ 画家・彫刻家・インダストリアルデザイナー
1920 年イタリア生まれ。20 世紀後半以来活躍するイタリア抽象画の代表的な
幾何学的な形を用いた鮮やかな色彩の作品で世界的に知られる。
受賞歴にインターナ ショナル・クラフク・ビエンナーレ賞、ヴロツワフ・インターナショ ナル・トゥリエンナーレ賞などがある。
◇ 海都 洋子(カイト・ヨウコ) 翻訳家
津田塾大学英文科卒。米国ペンシルベニア大学教育大学院修士課程修了。
M.S.Ed。Reading Specialist。
主な訳書に『若草物語』(岩波少年文庫)、『こちら宇宙船地球号』、『ニコルズさんの森をすくえ』(以上、岩波書店)、『パパという大きな木』(講談社)などがある。