路上のおじさん
◆内容紹介
少女とおじさんのであいの物語
大都会の一日がはじまる。少女は起きだし学校へ。
路上には、そこで暮らすおじさんがいた。
おじさんもおなじようにおきあがったが……。寒そうな路上のおじさん……。
明るくのびのび育つ少女と、路上暮らしのおじさん。少女は元気に学校へ向かいますが、こおりつくような夜をすごしたおじさんは、寒さにふるえながら、とぼとぼと歩きだします。
不思議にこころ通わせるふたりの物語。
現代社会をつよく照射する作品です。
モノトーンに近い色調で静かにゆれうごく世界を、デュボワがたくみな絵筆で
はしらせ、サラがことば少なに語ります。
子どもとおとな、いっしょに読んで
語りたい絵本。
◇サラ・V (Sarah V.) 児童書ライター。イラストレーター。
1985 年、ベルギーで生まれ幼年期をベルギー東部の工業都市リエージェで過ごした。両親ともにアーティストの家庭に育つ。児童書の著作者になるのは必然だったといわれる。本書は父であるクロード・K・デュボワとの共作となった。
◇クロード・K・デュボワ (Claude K. Dubois)
1960 年、ベルギーに生まれる。版画を学んだ後、リエージュの美術学校で学ぶ。現在は、同校でデッサンを教えながら、イラストレーターとしても活躍中。さまざまな作家と組み、イラストレーションや、絵本の仕事を手がけている。日本語版に『さようなら、わたしの恋』( 小川糸:訳、ポプラ社)、シリーズ絵本『心あたたまることばをおくるハムスターの絵本』(カール・ノラック:作、河野万里子:訳、ほるぷ出版)など多数ある。
◇おび・ただす (飫肥 糺) エッセイスト。編集者。
1945 年、中国大連に生まれる。早稲田大学卒業。共編に『日本の歴史』( 全12 巻、ほるぷ出版)、著作に『たましいをゆさぶる絵本の世界』(NPO 絵本で子育てセンター)、訳書に『おもいだしてください あのこどもたちを』( 汐文社)、『あるアーティストと悪がきだった ぼくのこと』『平和って、どんなこと?』( 以上、六耀社)、『ゴルバチョフはどんな改革をめざしたか』( ほるぷ出版)
などがある。