ページトップ

目次

2011.06.10

vol.20 手作り虫除けスプレー

DSC_0007-061011.jpg

日本の震災後、

普通の平穏な暮しというものが、
ますます愛おしく思えるのは
私だけでしょうか。


外にもっともっとと
刺激的なしあわせを追わなくとも、

実は
こうして生きていること自体がありがたく、
一番のしあわせであることを実感しています。


今まで
買い物ですませていた色々も、

身のまわりにあるもので
なるべく手で作っていけるようになりたい、
そんな「基礎的な人間力」を
もっと持ちたいという思い。

そして
そんな手作りの ささやかな楽しみと充実感を慈しむ
「その瞬間、その瞬間を味わう」生活こそが、

やはり
自分が繋げていきたいものだなぁという思い。


以前にも増して、

自分の手を使って
より自然に近づいた暮しを、
力強く、かつ慈しんでいきたいと思っています。


              。。。


さて、
日本はそろそろ暑い夏がやってきますね。

それに備え、
今回は手作りで簡単にできる
虫除けのスプレーをご紹介したいと思います。

市販の物には、
昆虫忌避剤として化学物質が配合されていることがあるようです。

商品の内容成分に意識が向かなかったり
知識もないと、
お店でそのまま購入して
なんの疑問もなく使用してしまいがち。

肌にはやはり、
安全なものを第一に使用したいですね。


DSC_0005-061011.jpg
自宅で自分で手作りすると、

内容成分も自分で納得したものを
吟味した素材で
好きな分量作ることができます。

しかも、思いのほか簡単で、楽しいのです。

今日は、
虫除けに効果を発揮する精油を使って
簡単なスプレーの使い方をご紹介しましょう。


シンプル 虫除けスプレー

【材料】
 ・精製水 45ml   ・ウォッカ 5ml
 ・精油  10滴(ユーカリレモン、レモングラス、ラベンダー合計10滴になるように)

 *ユーカリレモン(Eucalyptus citriodora)は、特に蚊やダニの虫除けに。蚊や虫さされ後のケア、デオドラントにも。
  他のユーカリより、虫除け効果あり。

  *レモングラスは、キッチンのハエ、ごきぶりなどの昆虫忌避の他、デオドラント効果も高い。

  *ラヴェンダーも虫さされによく、特に蚊とダニが苦手とする。

 *その他、ゼラニウム、ペパーミントなども虫除けに効果あり。
  甘めの香りと清涼感のある香りのバランスを考えてブレンドするのも楽しい。
  暑い日、寝苦しい夜などは、ペパーミントの清涼感が効果期待できる。

【作り方】
   ビーカーに5ml のウォッカ(精油がよく混ざるためと、防腐)を入れ、精油を入れる。
   1種でも3種でも。お好みのブレンドで。
   そこに、45mlの精製水を加え、スプレーボトルに入れて完成。
   1〜3か月以内に使い切る。

   (アルコールに肌が負ける人は、ウォッカなしで精製水50mlでも作成可。
    但しその場合は冷蔵庫で保管しながら約2週間以内に使い切る。)


アップルビネガーヴァージョン/虫除けスプレー

【材料】
  ・アップルサイダービネガー 5ml      ・レモンユーカリ精油 5滴
  ・ウィッチヘーゼル(精製水での代用も可能) 45ml

DSC_0003-061011.jpgDSC_0010-061011.jpg 
*アップルサイダー・ビネガーは、リンゴの果汁を発酵させた醸造酢。穏やかな抗菌作用とデオドラント効果があります。
*ウィッチヘーゼルは、さし傷、切り傷の予防としてコーティング効果あり。

【作り方】
  ビーカーに5ml のアップルビネガーを入れ、レモンユーカリ精油を加え、よく混ぜる。
  そこに45ml のウィッチヘーゼルを注ぎ、さらによくかき混ぜ、スプレー容器に入れて完成。


これらのスプレーは、素肌のみならず、手足の洋服の上からもスプレーして予防できます。
又、室内、カーテン、網戸などにもスプレー可能です。

皆様も、
こんな手軽で安全なスプレーで、今年の夏を乗り切って下さいね。

プロフィール

加藤万里 -Mari-Kato-

フラワーデザイナー

加藤万里 -Mari-Kato-

カリフォルニア・バークレー在住、フラワーデザイナー。ハーバリスト。
1994年より、ロスアンジェルスで花教室FOLIAGEを主宰。
2004年秋より処点をバークレーに移し、06年、あらたに「お花会」という形でFOLIAGEを再開。その後、アロマクラス、ハーブクラスも増設。

フラワーアレンジ、アロマ、メディカルハーブ、ガーデニング、インテリア、手仕事など多方面から、花のある暮らしを提案すると共に、植物を通して、目に見えない大事なことを思い出していくための機会と場になることを願い、会を開催している。

また、昔ながらの暮しの知恵を取り入れ、現代風に楽しむことで、忙しい日々を送る現代人が忘れていることを取り戻していきたいと考え、スローライフを自ら実践し、提案している。

ロスアンジェルスの日本語情報誌「LIGHT HOUSE」にて、98年から02年まで「カリフォルニア花日記」「シンプルエコライフのすすめ」などの記事を連載。
09年春と秋にバークレーで、食とお花、食と手仕事をコラボさせたワークショップ付きの「カフェ・イベント」を開催。好評を博する。

著書に、ロスでの花生活を綴ったエッセイ『ガーデンダイアリー カリフォルニア 花と暮らす12か月』(講談社文庫 98年刊)がある。