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2012.06.19

vol.30 爽やかな口腔ケア(歯磨き粉、マウスウォッシュ)


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日本は、梅雨の季節でしょうか。

今回は、お口の中からすっきりと爽やかになれる、
手作りの歯磨き粉、
そしてマウスウォッシュをご紹介したいと思います。


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歯磨き粉には、合成界面活性剤である発泡剤など、
合成化学物質が使用されているものが殆どです。

一日に、合成界面活性剤を体内に摂取する量としては、
歯磨き粉が一番多いというのですから、
あらためて驚いてしまいます。

例えば、発泡剤に含まれるラウリル硫酸ナトリウムは
合成洗剤と同じ合成界面活性剤で、
唾液の主成分であるムチンを破壊すると言われています。

合成界面活性剤は、
口内の皮膚や粘膜を痛め、
味覚をも狂わせる働きがあるので、
できれば避けたいもの。


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私も、自然派のブランドで知られている
ベーキング・ソーダベースの
歯磨き粉を長年使用していましたが、

なんと、そちらにも合成界面活性剤が使われていることを発見し、
近頃は内容成分も安全なパウダー状の歯磨き粉や
(写真右/天然塩、ベーキング・ソーダ、
Prickly Ash Bark というオーストラリアのサンショウ属の高木の樹皮パウダー、
ペパーミントパウダーなどで出来ている)
手作りの歯磨き粉を使用することが多くなりました。


マウス・ウォッシュもしかりで、
私はよほどのことがない限りは
マウス・ウォッシュも常用しないようになりました。

今迄の時代は、殺菌、抗菌と謳われて
体内にいる常在菌を弱らせたり減少させたり。

それによって、私たちの免疫や抵抗力も衰えたように思います。

どうしても必要を感じる時、
口内をさっぱりとさせたい時、

私はこちらのコラムでもご紹介したことのある、
ティンクチャーを薄めて手作りしています。

マウス・ウォッシュはティンクチャーの作り置きが必要ですが、
歯磨き粉は材料(素材)さえ揃えば、あっという間に作れて
すぐに使用できます。


自分で手作りした、安全な歯磨き粉やマウス・ウォッシュだと、
朝晩の口腔ケア・タイムも、ちょっと楽しみな時間になりますね。


どうぞお試し下さい。


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手作り歯磨き粉

【材料】

  ・植物性グリセリン(湿潤剤。ほのかな甘みづけに):10 ml

  ・ホワイトクレイ(虫歯予防、歯茎の病気予防に):小さじ 2

  ・ベーキング・ソーダ(研磨剤。虫歯予防、ホワイトニング、口臭に):小さじ2

  ・オプションで、天然塩:ほんのひとつまみ(入れなくても良い)

  ・精油(香味剤として。ペパーミント、ティートリー、クローブなど清涼感があり、
      抗菌作用のあるもの)

  ・容器(できれば遮光瓶)
      

【作り方】

  1)グリセリンを容器に入れ、精油を入れてよく混ぜる。

  2)ホワイトクレイ、ベーキング・ソーダ、(塩)を入れ、よく混ぜて出来上がり。


 *もう少し固めにしたい場合は、粉類を多めにするか、グリセリン量を減らす。

  効果はさほど感じられるか感じられないかの微妙な具合だが、
  凝ってみたい方は、キサンタンガムという増粘安定剤の働きをするパウダーを
  (アロマショップなどで購入可能)加えると、わずかにとろみも出る。

  ミクロスパーテルという薬理用極小さじ、
  もしくは清潔にした耳かき1、2 杯から少しずつ足してはよくかき混ぜ、
  好みの固さに整える。
  (キサンタンガムは、時間を置くともっと固まるので、極少なめに)

  

 *好みで、抗菌作用のあるスパイスパウダー(シナモンやクローブなど)を入れても。

 *虫歯予防のために、フッ素を含む緑茶、抹茶など混ぜても楽しい。

 *使用毎に、スプーンを清潔にして使用する。
  チューブ状の容器があれば、そちらも便利。


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マウス・ウォッシュ

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【材料】

  ・ペパーミントやタイムなどの、
   清涼感、抗菌作用のある
   ハーブのティンクチャー
  (お子さんには、ウォッカベースではなく、
   ヴィネガーベースのものがお薦め)

   過去記事をご参照のほど。
    ハーブ・ティンクチャー
    ハーブ・ヴィネガー



【作り方】

 1)好みのハーブ・ティンクチャーもしくはハーブ・ヴィネガーをコップに少量入れ、
   水で好みに薄める。

 2)マウス・ウォッシュ、うがいに使用する。


 *ティンクチャーがすぐに用意できない場合は、
  アルコール(ウォッカなど)小さじ1 /2〜1 に精油1〜3滴を入れてよく混ぜ、
  水でコップ一杯分になるように薄めて代用することもできる。

  お子さんに使用させる場合は、アルコール、精油共、半分以下で。
  ティンクチャーより強いので、半分以下量にしたものを、さらに水で
  薄めても。

  (上記の歯磨き粉に使用した精油の他に、ミルラなども適している。)


歯茎ケア

  なすのヘタを塩漬けにし、黒焼きにしたもの(デンシーという名前で
  ナチュラル系ショップで市販されている)で
  歯茎をマッサージする。

  昔は、このなすの黒焼きを歯磨き代わりに使用していたとか。
 

  

 

プロフィール

加藤万里 -Mari-Kato-

フラワーデザイナー

加藤万里 -Mari-Kato-

カリフォルニア・バークレー在住、フラワーデザイナー。ハーバリスト。
1994年より、ロスアンジェルスで花教室FOLIAGEを主宰。
2004年秋より処点をバークレーに移し、06年、あらたに「お花会」という形でFOLIAGEを再開。その後、アロマクラス、ハーブクラスも増設。

フラワーアレンジ、アロマ、メディカルハーブ、ガーデニング、インテリア、手仕事など多方面から、花のある暮らしを提案すると共に、植物を通して、目に見えない大事なことを思い出していくための機会と場になることを願い、会を開催している。

また、昔ながらの暮しの知恵を取り入れ、現代風に楽しむことで、忙しい日々を送る現代人が忘れていることを取り戻していきたいと考え、スローライフを自ら実践し、提案している。

ロスアンジェルスの日本語情報誌「LIGHT HOUSE」にて、98年から02年まで「カリフォルニア花日記」「シンプルエコライフのすすめ」などの記事を連載。
09年春と秋にバークレーで、食とお花、食と手仕事をコラボさせたワークショップ付きの「カフェ・イベント」を開催。好評を博する。

著書に、ロスでの花生活を綴ったエッセイ『ガーデンダイアリー カリフォルニア 花と暮らす12か月』(講談社文庫 98年刊)がある。