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2010.08.30

vol.9 テーブルに、氷の演出。(2)


<アイスボウル・ギャラリー>

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(左)ミントとセンテッド・ゼラニウム。色合いも可愛く、女性に喜ばれそうです。ゼラニウムの甘い香りとミントの爽やかな香りがほんのり漂うこの器には、フルーツなどをのせましょうか・・・。

(右)レモンの輪切りとミントのコンビ。四角い容器で作りました。下にパセリを敷き詰めて、お刺身などを盛りつけるにもいいかもしれません。三つ葉やシソの葉を一緒に凍らせても楽しそう。

9-7.jpgシンプルなローズマリーの小枝でできたボウル。大人っぽくて中性的な雰囲気。
縦長の容器なので、直接飲み物を入れたり、また、飲み物の瓶を冷やしても良さそうです。

氷の美しい気泡を眺めていると、雪国で育った私は
子どもの頃に見た、神秘的なつららや氷った雪の世界を思い出します。
自然の美しさに勝るものはないと思わされる瞬間です。

(ローズマリーは茎が堅いので、短い小枝にすると作りやすいです)


オギザリス(かたばみ)とヴィオラの組み合わせはシックな仕上がりに。ブルーベリーやアイスなどを入れると素敵かもしれません。

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昼間に摘んだオギザリスの残りを小さな瓶に挿しておき、夜に見ると、葉っぱがぎゅっと閉じていました。「あぁ、生きているんだなぁ・・・。」と、思わず愛おしさを感じてしまいました。

そして、撮影中に少し溶けてしまったアイスボウルの水の色が、なんとも言えないきれいな薄紫色ーー。自然の神秘的な美しさに、小さな感動を覚えました。



<ちょっとした氷メモ>

○お花やハーブのアイスキューブ

ペリエなどの飲み物も、お花やハーブを閉じ込めた氷を浮かべるだけで、テーブルが楽しいものになります。製氷器にお好みのお花やハーブを入れて飲料水を半分まで注ぎ、一旦凍らせます。
その後固まったら、容器の高さいっぱいまで再度お水を注いで凍らせると、お花が表面に浮かずにきれいに固まります。

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○アイスコーヒーやアイスティーのアイスキューブ

アイスコーヒーやアイスティーは、いくら最初に濃い目にいれておいても、中の氷が溶けると最後には味が薄まってしまうもの。最初にコーヒーや紅茶でアイスキューブを作っておき、氷がわりに入れると、最後まで味が薄まらずにいただけます。

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○ベリーの冷凍

ベリー類の中でも特にラズベリーなど柔らかいものは、冷凍する際に型崩れしやすいものです。
ちょっとしたひと手間ではありますが、まずは一個ずつ離して並べ、冷凍し、その後タッパーなどの容器にバラバラに入れて再冷凍すると 型崩れせずにきれいに凍らせることができます。

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              .。o○ ○o。. .。o○ ○o。.


いかがでしたか?

夏もあと残り少なくなりましたが、
このように涼やかな氷を使ってテーブルを楽しいものにし、
皆様に残暑を乗りきっていただけたら嬉しいです。


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                 残暑お見舞い、申し上げます。

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プロフィール

加藤万里 -Mari-Kato-

フラワーデザイナー

加藤万里 -Mari-Kato-

カリフォルニア・バークレー在住、フラワーデザイナー。ハーバリスト。
1994年より、ロスアンジェルスで花教室FOLIAGEを主宰。
2004年秋より処点をバークレーに移し、06年、あらたに「お花会」という形でFOLIAGEを再開。その後、アロマクラス、ハーブクラスも増設。

フラワーアレンジ、アロマ、メディカルハーブ、ガーデニング、インテリア、手仕事など多方面から、花のある暮らしを提案すると共に、植物を通して、目に見えない大事なことを思い出していくための機会と場になることを願い、会を開催している。

また、昔ながらの暮しの知恵を取り入れ、現代風に楽しむことで、忙しい日々を送る現代人が忘れていることを取り戻していきたいと考え、スローライフを自ら実践し、提案している。

ロスアンジェルスの日本語情報誌「LIGHT HOUSE」にて、98年から02年まで「カリフォルニア花日記」「シンプルエコライフのすすめ」などの記事を連載。
09年春と秋にバークレーで、食とお花、食と手仕事をコラボさせたワークショップ付きの「カフェ・イベント」を開催。好評を博する。

著書に、ロスでの花生活を綴ったエッセイ『ガーデンダイアリー カリフォルニア 花と暮らす12か月』(講談社文庫 98年刊)がある。