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2009.07.31

vol.28 細沼光則と行く花紀行・・・またの名をパリ弾丸ツアー(2)

その1に続いて、今回はパリツアーの「市内」編をお届けします。

パリツアーの本当の(笑)メインイベントは、「クロード・カンコー」にてのセドリック&エマ夫妻のデモンストレーションです。
日本語が得意な二人ですが、特にセドリックの軽妙な語り口には、いつも大笑い!

ツアーメンバーの若い女性の前では、しばしば(いつも?)張り切り過ぎてエマをやきもきさせてしまうことも多いのですが・・・。

デモンストレーションは16区にある「クロード・カンコー」にて。
まずは、エマのアレンジメントからスタート。

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ヒマワリアジサイを使った大きなアレンジメントは、彼女の小柄な体に似合わずダイナミックです。

続いてセドリックアジサイバラなどを使ったラウンドブーケ。

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直径はゆうに60cm以上ありました。
ご存知の方も多いと思いますが、パリ風の花束作りにはビニールテープが欠かせません。
お花を加えながら茎をテープで巻いて行くのですが、途中でやり直しがきかないのがこのブーケ、お花の位置や高さの美しさはもちろんのこと、茎もきれいなスパイラルにするのがプロの技です。

エマもブーケを見せてくれました。

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咲き始めると色が変わると言うシャクヤクベリーの実のブーケが素敵ですね。

最後は先日あったウェディングレセプションでも飾ったというコンポジション(アレンジをいくつか組み合わせたり、周りを飾り付けたりする時にこの言葉をよく使います)。

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器が備前焼のような素材で、いくつか並べてお花を2~3輪ずつ挿し、花びらや葉を周りに置いています。
パリではこのような東洋風の器がとても人気があるとのこと。
セドリック曰く「ニホンジンハ、コレハアマリスキジャナイネ!」。

日曜日なのにデモをしてくれて・・・セドリック&エマ、ありがとう~!

パリ滞在中に毎回必ずチェックするのはフォーシーズンズホテルジョルジュⅤのお花です。

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パープルのアジサイバンダがガラスの器に美しくアレンジされている様は、いつものことながら思わずためいきが出てしまいます!

ピンクのアジサイがぎっしりアレンジされている方は、一部分にカラーがありアクセントになっています。
このアイデア・・・いただき!ですね。

そして、アイアンのスタンドには、根付きのバンダがたくさん下げられて・・・猛暑のパリにあって涼しげなイメージが演出されていました。

そして今回は朝食がてら(泊まっていません!)リッツのお花も見に行って来ました。

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キンギョソウユリアジサイスイトピーブローディア・・・一見フォーシーズンズ風ですが、よく見るとテストチューブ(試験管)が器に付けられ、そこにお花がアレンジされています。
細かい分、メンテナンスが大変そう!

ところで、朝食中続々と表れる宿泊者の方がたに目を奪われました!
私の正面に座ったマダムは室内だと言うのに大きな帽子を被り、そしてサングラス。
あの風格は明らかに女優さんとお見受けしましたが・・・。

お花屋さん巡りもこのツアーの目玉です。
今回廻った4軒はいずれも『パリ一週間 花と雑貨を探す旅プラン』でご紹介したお店ですが、用意の良い参加者の方はサインペンを持参して各店でオーナーの方々にサインを頂いていました。

まずは、「マリアンヌ・ロビック」から。

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ウィンドウに飾られたスイトピーの色合いに目を見張りました。
こちらはオリジナルの器のヴァリエーションが豊富で、店内のあちらこちらに飾られているお花の絵も素敵!
女性スタッフが多く、お店の方が皆さん優しくて気持ちが癒されるフルリストです。

お次は「バティスト」へ。

オーナーのバティストさんご本人がいらして、カタコトのフランス語でお話しました。
バティストさんも本当に親切で気持ちの良い方。
ナント!『パリ一週間・・・』の表紙のオリヴィエ・ピトゥさんとはご兄弟なんですって!存じませんでした。

秋には新しいお店に移られるとのこと。楽しみにしていますね。

そして、バラづくしのお店「オ・ノン・ド・ラ・ローズ」

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店内はバラの香りが立ち込めていて、幸せな気分になります。

最後にオデオンの「パスカル・ミュテル」へ。
店内での写真撮影も快く受けて下さいました。

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中でも、パープルとグリーンが夏らしいディスプレイとブーケが印象的で撮らせていただきました。
ありがとうございました!

ランジス市場行きももちろんこのツアーの外せない旅程です。

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「花」部門で目を見張ったのは、「ロータス(蓮)」

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・・・今が旬ですね。

こちらで、花の貴公子「アン・ジュール・ド・フルール」のオーナーのエリック・ショヴァンさんに遭遇し、皆さん大喜びでした!
もちろん、サイン&撮影大会
エリックさん、仕入れ中失礼しました&ありがとうございました!

残念でしたのは、市場の中にありながら一番ディスプレイがお洒落と思っていたお店が閉店していたこと、お花を色ごとに並べて、市場とは思えないほど洗練されていて好きだったのですが・・・。

変わって(?)花市場の一角に小洒落たカフェが出来ていて、皆さんと朝食を。
何せ、ホテル出発が6時でしたので・・・。

その後、「野菜」部門で瑞々しい野菜を見学。
食料自給率が100%のフランス・・・うらやましい限りです。

一般の方は仕入れが出来ない資材店でも、ツアーの皆さんは「花弘」枠でのショッピングが可能でいろいろと買っていらっしゃいましたよ~。
かく言う私が一番買っていましたが・・・。
レッスン用の資材を何種類か購入出来て大満足です!

この季節、チュイルリー公園には移動遊園地が出現するのですが・・・、日曜日のお夕食の後、観覧車に乗ることにしました。

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この観覧車、コーヒーカップが宙に浮いている状態・・・屋根はありません。
そして、柵も申し訳程度で、身を乗り出すとダイビングが出来てしまいます。
おまけに、籠がくるくると回るという危険度(笑)。

ツアーの主宰者、ホソヌマ氏は高いところが苦手でちょっぴり(かなり?)無理をして付き合って下さったようです。

高いところからの眺めは最高!
エッフェル塔も美しくて、皆さんと大はしゃぎしてしまいました。

つづく・・・

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プロフィール

三代川純子

フラワーデザイナー

三代川純子

三井物産株式会社人事部勤務中に恵泉フラワースクールで学び、退職後、フラワーデザインを学ぶため渡英。

「コンスタンス・スプライ」「ジェーン・パッカー」などにてディプロマ(卒業証書)を取得した後、英国王室御用達フローリスト「エドワード・グッドイヤー」にて修業。
また、パリのフルリスト「パトリック・ディヴェール」「リリアンヌ・フランソワ」にても研修を行う。

フラワーデザイナーとして、雑誌「花時間」などで多くの作品を発表するかたわら、ホテルオークラ レディースサークル(現在、ホテルオークラ本館建て替えのため休会中)では、ヨーロッパで自ら買い付けて来た資材を使いレッスンを行っている。

また、「Hanahiroプリザーブドフラワー・アカデミー」の主任講師も務める。