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2007.06.05

vol.2 パリの布(2)

メトロの駅を降りて、サクレ・クール寺院を目指して坂を登ると、あるわ、あるわ布地屋さんが・・・.。

坂の両脇に7~8軒はあるでしょうか?

欲しい布を各店舗でメモしながら坂を登りきり、右に曲がったところに、その後、私達にとって「must」となる布のショップ、

『Reine レーヌ』

がありました。

実を言うと、このお店で次々目に飛び込む素敵な布を見ていたら、それまで欲しいとメモしていた布たちがどこかへ飛んで行ってしまったくらい・・・。
それほど魅力のある布であふれているお店なのです!

初めて訪れた時に買った布がこの3種。

2-1.jpg

写真中央にあるのが、例のラナンキュラスの布です。

あとの2種類はオーガンジーにアルファベットがプリントされたものと、水玉の刺繍がされたもの・・・この3種に絞り込むのに小1時間要しました。

ラナンキュラスの布はゼッタイ欲しかったものですが、オーガンジーの布もどれも素敵。
特に大好きなアルファベットものは、同じ柄の、素材違いの布で出来たスプリングコートを表参道のセレクトブティックで見ていた矢先だったし、水玉は大好きな素材だし・・・。

でも、布も数メートルとなるとかなり重い・・・。

と迷った末の選択です。(そして・・・買った布たちを眺めていて浮かんだアイデアをデッサンしたのが、『パリ一週間 花と雑貨を探す旅プラン』の92pのアルバムです。)

念願の麻布にラナンキュラスがペイントされた布は、帰国後ホテルオークラ東京のレッスンで使用しました。

2-2-2.jpg

お花の柄に注意しながら細長くカットし、周りに両面テープを貼ってワイヤーを入れ、クレッセント型のベースに流れるようにあしらったものです。
ワイヤーの入った布は、自在に形を付けることが出来るため、ギャザーを寄せることにより、まるでリボンのようになります。

このアレンジメントで注目して頂きたいのは、トップの飾りリボン
この形に仕上げるために、細くミシンをかけ(正しくは、「かすみちゃんにかけてもらい・・・」かすみちゃん、ありがとう!)、中にワイヤーを入れてみました。

そして、もちろん使うお花は大輪の色とりどりのラナンキュラス達・・・。

もう一つ。
『レーヌ』の並びにある『Molineモリーヌ』では、本の中でもちらりとお写真に写っている麻布に珊瑚が刺繍された布を購入し、
やはりホテルオークラでのレッスンで夏のアレンジメントを。

2-3-2.jpg

貝殻や珊瑚にオレンジのお花を選んでデザインしたものです。

先日、ある生徒さんから嬉しいプレゼントを頂きました。

2-4.jpg

レッスンで使ったその珊瑚の布でハンドバッグを作られたとのこと。
珊瑚の周りには、コーラルオレンジのビーズ、そして、裏側のバッグの口にはきらきらしたビーズがぎっしり・・・。

パリで買い求めた布を素敵なアイデアで美しく再利用して下さったSさん、ありがとうございました。

パリの布を探す楽しみは、行くたびに新しい柄に出合えること。
それも、ファッションの流行にリンクした新作がたくさん・・・その布たちを眺めながら
「これはどのようにアレンジに使おうかしら・・・?」と悩むのは至福の時です。


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プロフィール

三代川純子

フラワーデザイナー

三代川純子

三井物産株式会社人事部勤務中に恵泉フラワースクールで学び、退職後、フラワーデザインを学ぶため渡英。

「コンスタンス・スプライ」「ジェーン・パッカー」などにてディプロマ(卒業証書)を取得した後、英国王室御用達フローリスト「エドワード・グッドイヤー」にて修業。
また、パリのフルリスト「パトリック・ディヴェール」「リリアンヌ・フランソワ」にても研修を行う。

フラワーデザイナーとして、雑誌「花時間」などで多くの作品を発表するかたわら、ホテルオークラ レディースサークル(現在、ホテルオークラ本館建て替えのため休会中)では、ヨーロッパで自ら買い付けて来た資材を使いレッスンを行っている。

また、「Hanahiroプリザーブドフラワー・アカデミー」の主任講師も務める。